給与ソフトは勤怠データのCSVを何で受け取るか|給料王・弥生給与・マネーフォワード・freee・PCA給与を比べる

勤怠を読み取ってCSVにすれば給与ソフトに入る、とは言えない。同じ「勤怠データのCSV取り込み」でも、求める形が製品ごとに違う。しかも、違いが出るのは細部ではなく、項目名の行を入れるかどうか、時間を何進法で書くか、といった根本の部分だ。公式の資料で確認できた範囲を、製品ごとに並べる。
給料王(ソリマチ)
1レコード(社員1人分)は30項目で固定。項目名の行は入れない。有効な文字は半角数字とピリオドだけで、全角は取り込めない。時間は60進法で、1時間30分は「1.30」と書く。30項目目のAD列に「0」を入れる必要がある。30項目はすべて月の集計値で、日ごとの打刻を入れる欄はない。詳細は別記事にまとめた。
弥生給与 Next
自社で作ったCSVや、他社の勤怠管理サービスから出力したCSVを取り込める。ヘルプには「出勤日数や労働時間などの勤怠項目を、1か月分合計したデータを取り込んで」と書かれている。ここも月の集計値が単位になる。
注意点として、時間単位を「分」で出力した勤怠データはインポートできないと明記されている。勤怠側の出力設定で分を選べる製品があるため、そこで引っかかる。取り込む勤怠データの従業員コードと氏名が、登録済みのデータと一致している必要もある。すでに勤怠データが入っている従業員に取り込むと上書きになる。
マネーフォワード クラウド給与
他社サービスから出したCSVを取り込めるが、条件が明確で、CSVのタイトル行(1行目)の勤怠項目名が、クラウド給与側の勤怠項目名と完全に一致している必要がある。給料王が項目名の行を入れてはいけないのに対して、こちらは項目名の行が主役になる。従業員の紐づけは従業員番号で行う。
取り込みに失敗したときの確認点として、項目名の完全一致、「Version」列に「2」が入っているか、従業員コードの列があるかの3点が案内されている。
freee人事労務
対応している勤怠管理サービスが一覧で公開されていて、一覧にない製品は「freee形式」に加工して取り込む。freee形式の項目は公開されており、所定労働時間、法定内残業時間、時間外労働時間、深夜労働時間、法定休日労働時間、総労働時間、総労働日数などが必須項目になっている。
ここは時間の単位が特徴的で、労働時間はすべて分単位で入力する。実績がない場合は空欄にせず「0」を入れる。締め日と社員番号を勤怠側と揃えておくことが前提で、勤怠をインポートした月は、freee上で勤怠の入力ができなくなる。インポートした勤怠データの一括削除はできず、修正したCSVを再度インポートすると上書きされる。
PCA給与
「随時」の「汎用データの受入」から取り込む。受入フォーマットに2種類あり、分散データはPCAがあらかじめ用意した固定レイアウトで、給与勤怠データなら90項目のレイアウトどおりに作る。汎用データは自分で作った任意のレイアウトで、取り込むときにどの項目へ入れるかの割り当てをする(社員コードと支給回は必須)。
時間の書き方にも決まりがあり、15時間45分の残業時間を60進法で受け入れる場合は「15:45」と書く必要がある。「15:45:00」では受け入れられないとFAQに例示されている。
公式ページでは確認できなかったもの
給与奉行クラウド(OBC)は、製品ページに「ご利用の勤怠管理システムの勤怠情報をCSVファイルによって連携することができます」と書かれており、同社の勤怠管理クラウドを使えばCSV連携の作業自体が不要になるとされている。ただしCSVの列構成や項目数は、公開されているページでは確認できなかった。
ジョブカン給与計算も、ジョブカン勤怠管理からはCSVを介さずに連携できる旨が案内されていて、勤怠情報のCSV取り込み自体も機能一覧に記載がある。こちらもCSVの項目仕様は公式ヘルプで確認できなかった。
比べて見えること
共通しているのは、どの製品も受け取るのは月の集計値だということ。日ごとの打刻をそのまま流し込む想定にはなっていない。違うのは、項目名の行の要否と、時間を60進法で書くか分で書くか。つまり読み取り側は、どの給与ソフトへ渡すかが決まっていないと、最後の整形を作れない。
出典:ソリマチQ&A / 弥生 / マネーフォワード / freee / PCA / OBC / ジョブカン給与計算(いずれも2026年10月時点)
読み取りから整形までの流れは勤怠OCRのサービスページに書いています。