3時11分、コードを書く前にやっていたこと

連載「触り始めて9ヶ月の記録」第2話
2024年12月12日、午前3時11分。
布団に入る前に、3行だけ日記に書いた。
夢中になるって大事 これって没頭 すごいな。
それだけで止まらず、もう4行続いていた。
あっという間。 ココナラのサービスも作ってティックトックのアカウント作って投稿できた! 凄くすごく楽しかった。 もっとより深くAI使いこなしたいな
合計7行。前日の12月11日の夜23時40分にも、こう書いていた。
今日はAIの要求通りに生活したー。 筋トレメニューなどは易しくはないけど、自分自身の成長が目に見えるから楽しい。
「AIの要求通りに生活する」というのは、当時の自分のなかでDラボの講座とDaiGoのAIチャンネルから学んだことを、ChatGPTに「今日のスケジュール組んで」「今日のメニュー考えて」と聞いて、その通りに動く、ということだった。
筋トレ、瞑想、食事、仕事、休憩、就寝時間。
それを毎日、AIに組み立てさせて、その通りに過ごしてみる。少し馬鹿げているようにも見える生活を、当時の自分は楽しんでいた。
そして、12月12日の3時11分。
ココナラに自分の商品ページを作り、TikTokにアカウントを作り、初投稿まで一気に終えていた。
「ココナラの何を売ったのか」「TikTokに何を投稿したのか」は、いま正直に言うと、はっきり覚えていない。当時、副業に関わっていた商材に絡んだものだったとは思う。商品ページのデザインに何時間かかけた記憶はある。TikTokは10秒のスライドショーみたいなものを投げた記憶がある。
中身よりも、その夜の手応えが7行に集約されていた。
「夢中になるって大事 これって没頭」
44歳の人間が、午前3時に、自分の生活の中で、ココナラとTikTokという2つの新しい場所に「何かを置いた」体験を、初めてした夜だった。
ここで気づいてほしいのは、この夜、まだ一行もコードを書いていない、ということだった。
Git も知らなかった。Node.js もインストールしていなかった。LINE Bot という言葉も聞いたことがなかった。プログラマー的な意味での「個人開発者」とは、まだ呼べる状態じゃなかった。
それでも、人生で初めて、自分のなかから「何か」を取り出して、世に出すという行為を、一気に2つ、夜中の3時にやっていた。