ジムで限界まで追い込んで、家の鍵をなくして詰んだ夜

2025年2月15日、深夜1時19分。ジムからの帰り道で家の鍵を落としたことに気づいて、家の前で立ち尽くしていた。
その日の現場
その夜は、限界までトレーニングできた、という珍しい日だった。胸と腕を交互に追い込んで、最後のセットでバーベルが上がらなくなって、シャワーを浴びるときに腕が震えていた。 やり切った充実感のままジムを出て、コンビニで水を買って、家まで歩いて15分の道を機嫌よく歩いた。
家のドアの前で、ポケットを探って、もう一度探って、もう一度ジャケットの内ポケットも見て、リュックの中も全部開けた。 ない。 詰んだ気がした。
時計は深夜1時を回っていた。スペアキーは家の中にしか置いていなかった。
並んでいたこと
その日はトレーニングの前にも他のことがあった。昼は近所の蕎麦屋でかき揚げ天そば、890円。揚げたてのかき揚げが想定より大きくて、半分残した。 午後は本屋で「物事を続けるコツ」みたいな本を立ち読みした。読み始めから5分で、結局は気合と環境の話だな、と思って棚に戻した。 夜にジムへ行ったのは、本を読まなかった反動だったかもしれない。
詰んだ気がしたのは、家のドアの前だけだった。
どうやって解決したか
不動産屋の緊急連絡先を、契約のときに紙でもらっていたのを思い出した。リュックの底のクリアファイルから引っぱり出して、電話した。 深夜の対応で、出てくれた人が、ぶっきらぼうな声で「30分で行きますんで」と言ってくれた。 本当に30分で来て、合鍵で開けてくれた。「気をつけてください」とだけ言って帰っていった。
家に入って、すぐにスペアキーを玄関の傍に置いた。 不動産屋は大切だな、すごい助かった、とメモに書いた。
まだ続いていること
その日以来、家の鍵にはストラップを付けて、ジャケットの内ポケットの中にあるフックに引っかけている。落とすルートを構造で消した。 それでも、いつかまた何かを落とす気がしている。落としたとき、頼れる場所を1つでも持っているかどうかで、夜の重さは変わる。
身体を限界まで追い込んだ翌日は、判断力が落ちる。これも、その夜以来、覚えている。